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第7話
第6話
「利用者宅のトイレ掃除で、めまいを起こしてとっさに手すりにつかまり、座り込んでしまったことが3回あった」「エアコンが付いていない部屋の掃除や家事援助、入浴介助が非常につらい。自分自身の健康を考え、この仕事を辞めたいと思っている」
具体的には、熱中症の症状が「時々」または「よくある」と答えた人が46.9%。めまいやふらつき、頭痛、だるさなどですが、症状が出ても病院を受診していない人は92.1%と大半でした。こまめな水分・塩分補給や保冷グッズを身に着けるなどの自衛手段をしている人は多かったのですが、限界があります。利用者宅間を移動する炎天下も厳しいのですが、高齢者は冷房を嫌ったり、高騰する電気代の節約のためクーラーをつけない人は少なくありません。エアコンのないお宅もあります。
アンケートでは「エアコンの付いていない部屋での掃除をすると、シャツが絞れるほどの汗をかき、めまいを感じる。35度超えの外気の方が涼しく感じる」「窓から熱風が入り、頭がクラクラとしてくるが、利用者さんは『扇風機で涼みながらやって』と言う」「帰宅後に脱水症状で動けず、吐き気で水も飲めず病院に行くこともできなかった」という深刻な声も出されました。次の利用者宅に自転車やバイクで行く移動時間は介護報酬の対象ではなく、移動の手当てをもらえないヘルパーさんは多いのです。しかも、保冷材など猛暑対策経費は一部自治体を除いて自腹というのが現実です。
アンケート結果を携え、「暮らしネット・えん」の小島美里代表理事らが厚生労働省に直談判に行きました。えんでも、利用者宅で熱中症を起こして動けなくなったヘルパーを救助に向かったことが何回もあります。厚労省で応対した老健局長もさすがに、「今年は災害に匹敵する、サービスのベースにかなりの影響が出るような暑さ」と深刻さを認め、物価高を背景としたサービス提供のコストとしてどんなことができるかを検討すると明言しました。東京都などが補助をしている保冷グッズなども参考にする考えです。
35年間ヘルパーを続けている東京都品川区の藤原るかさん(70)は「のどが焼けて息ができなくなり、命の危険を感じた」と話します。アンケートでも同様な声が目白押し。もはや、真夏の訪問介護はヘルパーの命を懸けて行う仕事になったと、一人でも多くの人に知ってほしいと思います。
第5話
現行制度では、総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)の主な対象となっている要支援1・要支援2の人を指しています。ところが、最近の議論では意味が変わっています。総合事業の対象でない、保険からサービス給付を受ける要介護1・要介護2の人も含めているのです。介護保険部会で検討されているのは、2014年の法改正で要支援1と2の人への訪問・通所系サービスを介護保険本体の給付から外して自治体の総合事業に入れたように、要介護1と2の人への訪問による生活援助などを総合事業に移すという案です。
では、要介護1や2と判定された人はどんな状態なのか。
認知症がある要介護1と2の人について、9月にあった介護保険部会では、介護現場の委員が「ADL(日常生活動作=起居や食事、排せつ、移動などの動作)が自立している要支援者と異なり、認知機能が低下し、排泄、着脱、洗身など介護給付サービスがなければ自立生活が困難な状態像にある」と説明。そして、「もし(総合事業に)移行すれば専門サービスが受けられず、自立を阻害し、重度化を招くおそれがある」と複数の委員が総合事業への移行に強い反対の意見を述べました。
要支援の人が受けている総合事業による訪問サービスでは、なぜだめなのか。
要介護1と2の人の生活援助を総合事業に移す案は、これまでも先送りされてきた経緯があります。介護保険部会では「2027年度に始まる第10期介護保険事業計画開始までに結論を得る」となっています。政府の狙いは介護費用の削減ですが、国政選挙で複数の政党が社会保障費削減を叫ぶ中、今回はどうなるのか。介護保険部会では反対意見は根強いのですが、介護現場の危機感は高まっています。













